巻頭言

巻頭言      

 

 人生はドラマである。 

人間の人生はそれぞれ違う。

そのように考えるとこの世の中には、人間の数だけ素晴らしいドラマが展開しているはずなのである。

『えん』はその自分だけの大切なドラマを堀りおこして、読者の前に提示するのだ。

それは何をするよりも最も楽しい作業である。

知らないことを知る楽しみ、知らない友達を知る楽しみ。

色々なことを考える楽しみにじっくりと取り組めるのは、隠居生活に入ってから、定年すぎてからが本番ではないだろうか。

 

そう考えると定年すぎが本当の人生ではなかろうか。今、六十代の人は六十歳からだ。今七十代の人は七十歳からだ。

今八十代の人は八十歳からだ。

今九十代の人は九十歳からだ。

大いに情熱を燃やしてもよろしいのでないはなかろうか。

今の日本は、医学の進歩で高齢化が進んでいる。

楽しみの言葉遊びは年と共に膨らんでいく。